
目次
相場の本質とは何?
「相場の本質」という言葉がよく使われますが、「相場の本質」について考えてみます。
「相場の本質」って何でしょうか?
|
などなど様々あるかと思います。
そのなかでも、「100%勝てる手法」であったり、「相場の値動きの全てを理解する(値動きに理由がつけられ、これからの動きも全て論理的に説明できること)」だった場合、「相場の本質」を追求するのは難しいのではないかと思います。
数々のトレーダーや学者が相場の本質に挑んできたが・・・
100%勝てる手法であったり、これから起こる値動きを予測するために歴史上さまざまなトレーダーや研究者が挑んできましたが、未だに正解は出ていません。
今後も出ることは無いと思います。
そもそも相場には膨大な人数が参加しており、その一人ひとりによって相場の捉え方であったりトレード方法が異なってきます。
たとえまったく同じインジケーターを利用してもトレード方法では違ってくるでしょう。
そんな膨大な相場参加者の行動全てを説明つけることなど不可能だと僕は考えます。
ランダムウォーク理論の存在
「ランダムウォーク理論」をご存知でしょうか?
「相場の値動きは常にランダムであり、それを予測して利益を出そうとすることなど不可能である」といったものです。
価格がこのあと上昇するか下落するかは常にそれぞれ50%ずつであり、トレード回数を重ねれば重ねるほど利益はプラマイゼロに近づいて行くというものです。
しかも、FXでは証券会社による手数料やマイナススワップ金利もあるので、最終的には損失で終わるはずだということです。
この理論に基づくと、僕達が日々必死にトレード研究しているのも全て意味のない無駄なものだと考えられます。
勝てているトレーダーは実際にいる
相場の値動きが全てランダムだとすると、FXの勉強や検証は全て無駄です。
しかし、世の中には利益を何十年も出し続けているトレーダーも腐るほど存在しています。
また、相場参加者のほとんどは負けているということも事実です。9割以上の相場参加者が利益を長期的に残すことが出来ず、最悪の場合撤退を強いられています。
ランダムウォーク理論によれば、相場参加の9割以上が負けているという事実は少し矛盾しているのではないでしょうか?
不確実性の中のわずかに存在する、不確実でない部分のみをトレードする
では、勝てるトレーダーが得ている利益に注目してみます。
勝てているトレーダーの利益はどこから得られているのでしょうか?
FXはゼロサムゲーム(相場参加者の利益と損失を合計すると0になる)です。
証券会社の手数料やスプレッドを考慮すればマイナスサムゲーム(相場参加者の利益と損失を合計するとマイナスになる)です。
そのようなゲームにおいて、勝てているトレーダーの利益はもちろん「負けているトレーダーの損失」から成り立っています。
この考え方が正しい場合、相場で利益を出すには「いかに負けているトレーダーの取引を逆手に取って自分の利益とするか」にのみ集中すれば良いことになります。
つまり、負けている人の「損切り」に注目します。
「損切り」は損失を確定させて自分の中に受け入れる苦痛に満ちた行為です。
ランダムウォーク理論もささやかれている相場の値動きの中で、「損切り」は人の感情が伴っています。
その感情を見抜き、損切りに合わせて自分も逆のポジションをとることによって、利益を出せるはずです。
確率論を用いて、トータルで利益を残せるようになるのが本質ではないか
話が少しそれてしまったかもしれません。
結論として、私の考える「相場の本質」とは、「負けているトレーダーたちからいかに利益を奪って自分の利益を出せるようにするかを確率論的に決定付けること」です。
少し聞こえは悪いですが、FXは「合法的な騙し合い」だとも言われています。
「初心者や、負けている自分であればここでトレードしてここに損切りを設定するだろう」という考えを常に頭におき、いち段階高い位置から自分のトレードを俯瞰出来る状況が大切ではないでしょうか。